ブラックコーヒー
そんな関係を持ったって、何が埋まるわけでもない。

虚しいだけ。
苦しくなるだけ。

知ってる。


だけど…もし、辛くて壊れそうだったら。

どんなにばかなことだと分かっていても、手を出したくなる。



「…斗真さん、欲求不満だったり…しない?」

「さっきから…何を…。」

「…私、お小遣いが少なくて。」

「……それは要するに…援交のお誘いか何か?」



……そう、なるのかな。



「…そうかも。」



私は斗真さんに微笑んだ。

私はむしろ童顔だし、色気なんて欠片もない。
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