ブラックコーヒー
「…そのまんまだよ。」



そう言う俺を一樹は睨み付けた。



「んだよ、それ。」

「……。」

「…ふざけんな。」

「…一樹?」

「美由里ちゃんを苦しめんなよ、大事にしろよ!」

「おい、どうしたんだよ…。」



一樹の言うことはもっともだし、俺もそれを否定はしない。

だけど。



「なんでお前がそこまで怒るんだよ?」



昔遊んでいたらしい一樹は、他人の恋愛にはあまり関心がない。

その一樹がこんなに反応するなんて。



「お前がそんなんじゃ諦める意味が…。」
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