ブラックコーヒー

□最悪中の最悪

3月下旬、春休みに突入した。



「…状況は最悪中の最悪です…。」



私は溜め息を吐きながらパフェを頬張った。

隣に座る杏が私の頭をよしよしと撫でる。



「…俺にも分かるように説明してくれる?」



と目の前の一樹さんは首を傾げた。


いつものカフェで、私は再び頭を抱えていた。

しかも、前回よりも状況は悪い。



「…杏が一樹さん見たいって言うから。」

「そこじゃなくて!」



と慌てたように私を制止した。

半泣きの私には、それがボンヤリとぼやけて見えた。


遡ること1週間。
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