ブラックコーヒー
―1週間前…



『美由里、コーヒー飲む?』

『うん。』



例の如く斗真の家に来ていた私はソファでくつろいでいた。

土曜日の夜、いつも通りお泊まりだ。


今日は生理だからそういうのはなし。
だから話をするのにうってつけなんだ。



『はいっ。』



テーブルにカップを置いて私の隣に座ると、斗真は自分の分のコーヒーを飲み干した。



『ありがとー。』



コーヒーを少し飲むと、斗真に向き直った。



『どうかした?』

『そ、その…。』



いざ話すとなるとどうも緊張してしまう。



『なーんだよっ。』

『ひゃっ。』
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