ブラックコーヒー
大人しく布団に入って、熱くなる目頭を抑えた。


いつも仕事は日曜日にやるくせに。

バカ斗真。バカバカ。


ベッドの左側が私の定位置。

いつもなら右側…斗真の方を向いて寝るところを、腹いせに右側に背を向けて寝た。



『…美由里。』



私が布団に入ってから30分、斗真が布団に入ってきた。

いつもなら5分で寝てしまう私だけど、なんだか寝付けなくて。



『ごめん…。』



そう呟いて私を後ろから抱き締めた。


寝たふり辛い…。
ってか、やっぱり仕事なんて嘘じゃん。

バカ…。


溢れそうになる涙を堪えながら眠りについた。
< 225 / 382 >

この作品をシェア

pagetop