ブラックコーヒー
浮気、されてるのかな。

だから最近よそよそしかったんだ。



「え、へへ。あの人可愛いですねー! しかも巨乳だし!」

「美由里ちゃん…。」

「私とは…正反対だ。」



自虐的になって、仕舞いには涙が出てくる。



「っ、う…。」

「美由里ちゃん…。」

「あの人が本命で、私が浮気だったのかな。」



あはは、と乾いた笑いを漏らす私に、一樹さんは自分の着ていたコートをかけると、その上から私を抱き締めた。



「…家に、おいで。」

「一樹さん…。」

「俺ん家、近いんだ。このままじゃ風邪引くから…。」
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