ブラックコーヒー
「…斗真と付き合ってる、それだけで斗真の側に理由なくいれる。」



私はじっと一樹さんの目を見つめて言った。



「それは私にとって大きなメリットだし、それだけで十分私は幸せです。」



思わず気迫負けしそうだった。

体勢が体勢だし、男女の力の差は歴然としていたから。


何より、一樹さんの目には…何も光が宿っていないから。



「…言いたいことは、それだけ?」

「そ、それだけですっ。」



私は胸を張ってそう言った。
だって、嘘はついてない。



「…そう。」



一樹さんは私に覆い被さると、冷たく言った。
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