ブラックコーヒー
一樹さんは自分がしていたネクタイで私の両手首を縛った。



「…そこまで言われると憎いね。」



そう呟いて私の太股に手を這わせた。

…気持ち悪い。
唇を噛み締めてグッと堪える。



「余裕だね、こんな状況なのに。」

「っ…。」

「本当…、傷付けてめちゃめちゃにしたくなる。」



そう続けて私の太股に爪を立てた。



「いっ…!」



痛い。
涙がうっすらと滲む。

そんな私に微笑むと、一樹さんは私の首筋に顔を埋め舌を這わせた。



「嫌…!」

「…余裕、無くなってきたね?」
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