ブラックコーヒー

□大好きだよ

斗真に連れられるまま、私は斗真の家までやって来た。

斗真はなんだか不機嫌で、ろくにこっちを見ようともしなかった。


玄関に入った瞬間、壁に押し付けられた。



「斗真…?」



そこでやっと斗真の顔を正面から見た。

…怒ってる…。



「…何された?」

「へ…?」

「一樹に、何された?

「えと、キス…と…」

「と?」

「首舐められた…。」

「後は?」

「太股撫でられた…。」



思い出しただけで寒気がする。

一樹さんがどんなにいい人でも、やっぱりあれは嫌だ。



「…終わり?」
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