ブラックコーヒー
コクリと頷くと、斗真は大きく溜め息を吐いた。

それから自分のおでこを私のおでこにくっつけた。



「よかった…、間に合って。ごめんね、遅くなって。」

「…来てくれただけで十分だよ。」



目の前にある斗真の顔をじっと見つめる。


目…茶色いなぁ…。

初めてキスしたときもそんなこと思ったっけ。



「…あ。」



ふと思い出して呟いた。



「ん?」

「一樹さん家に鞄と服置いてきちゃった。」



一樹さんのスウェット借りたままだ。

斗真はおかしそうに笑って言った。



「明日にでも取って来てあげる。」
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