ブラックコーヒー
ふと顔を上げて斗真を見ると、斗真は必死で笑いを堪えていた。



「なんで…?」

「なんでって…こっちの台詞!」



えええ?

彼女が何人もいないと嫌とか?
だから振るわけないじゃんとか?


1人首を傾げていると、斗真は私をそっと抱き寄せた。



「あの子はただの後輩。俺が教育担当になった子。」

「だって腕…。」



斗真の腕の中から斗真を見上げると、とても優しい表情で微笑んでいた。



「拗れると面倒だからね。」

「あ…。」



そっか、そういうことも考えなきゃいけないのか…。
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