ブラックコーヒー
「まーたそんな可愛いこと言わないの。」

「へ!?」

「……寝ても覚めないよ、夢じゃないから。」

「…うん。」



両想いなんだと知った日。

抱き締められた腕の中は、温かかった。



「…今、幸せ?」



と私の涙を拭いながら斗真は言った。

そんなの…決まってる。



「うん…!」



すっごくすっごく、幸せだよ。

自然と笑顔が溢れた。
私も、斗真も。



「あ…、でも…。」

「ん?」

「紅茶と砂糖置いてもいい?」

「いい…けど…。」



キョトンと不思議そうな顔をする斗真。



「…ブラックどころか、コーヒー自体も飲めないの。」

「は!?」

「…えへ♪」



秘密を1つ、やっと明かすことができました。
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