ブラックコーヒー
「…どういうこと?」

「下心なきゃそんなところ見ないって。」



…それって、安心してもいいのかな…?



「あたしから見たら完敗だったけどね、内村くん。」



不意に後ろから声がして、振り返ると杏がいた。



「杏! おはよーっ!」



杏に飛び付くと、杏は笑って私の頭を撫でた。



「おはよ、美由里。」

「おい、完敗ってなんだよ。」



少しムッとした表情で杏にそう言ったうっちー。



「例えフリでもそう言える斗真さんは大人だと思うし。バスの中での2人は完全にバカップルでした。」
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