ブラックコーヒー

■会いたい

「美由里ちゃん、相当ヤバいよあれ。」

「は?」



突然昼休みに社内食堂に連れて行かれたかと思ったら、急にそう言われた。



「昨日会ったんだ。」



その言葉に反射的に立ち上がると、椅子が大きな音を立てて倒れた。

シンと静まり返った社内食堂全体の視線が俺に集まる。


だけどそんなことすら気にならない。



「と、とりあえず座れって。」

「……あぁ。」



促されて椅子に座り直すと、俺は一樹を軽く睨んだ。



「お前からの電話に出ないって言うからさ? だから俺が代わりに。」
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