ブラックコーヒー

□すべて変わった

2人でバスに乗って、斗真の家に来た。



「……怒って、る?」



隣に座ったジャケットを脱ぎネクタイを緩めた斗真に恐る恐る尋ねた。


一切の電話やメールをことごとく無視してしまっていたから。

かなりドキドキしていた。



「怒ってないよ。」



そう微笑んだ斗真にホッと胸を撫で下ろした。

斗真はでも、と続けた。



「心配した。あんな電話の後に連絡取れなくなったら心配する。」

「ごめんなさい…。」

「嫌われたかと思ったから。」



そう言われてしまうと何も言えなくなってしまう。

だから私はただただ小さくなっていた。
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