ブラックコーヒー

□これからも

「懐かしいな…。この教室でよく悪さしたなぁ。」



1つの空き教室に入ると、斗真はそう呟いた。



「俺も三輪高校の卒業生なんだよ。」

「え…?」

「言ってなかったよね。」



私を振り返って微笑んだ。



「…まだお互い分かってないこと多いよね。」

「うん…。」



斗真は私の腰に手を回してやんわりと私を引き寄せると、急に真顔になって言った。



「…俺、渡部に告白されたんだ。」

「へ…。」



どうして私にそんなこと…。



「それでね、迷ってたけどやっと決断できたんだ。」
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