ブラックコーヒー
そうこうしているうちに、斗真さんはいつの間にか車を駐車場に入れていた。



「到着ー。」



車を降りて辺りを見回すと、いわゆるビジネスホテルがあった。

なんとも小綺麗なホテルだった。



「ここ…?」

「そう、ここ。」



てっきりラブホに連れていかれると思っていた私は拍子抜けしていた。

ここ、いつもバスで通る所だ…。



「見覚えあるでしょ? いつもバスで通るし。」

「だからびっくりしてて…。」



嬉しいような…複雑な感じ…。



「とりあえず、入ろっか。」

「あ、はい。」
< 33 / 382 >

この作品をシェア

pagetop