ブラックコーヒー
どちらからともなく何度かキスを交わした。



「えへへ、なんか結婚式みたい。」



笑う私に、斗真は真顔で言った。



「じゃ、結婚しちゃおっか。」

「へ…!?」

「…結構本気。」



結婚って、慎重にならなきゃいけないものなんだって分かってる。

だけど、信じられるから。



「…よろしくお願いします。」



斗真との未来なら信じられるから。

ううん、信じたい。
そう思えるから。



「温もりと安心と、愛を添えて…私を支えてね。」



何度目になるか分からないキスを交わして、2人で笑い合った。
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