ブラックコーヒー
部屋はシングルだった。
狭い部屋にシングルベッドが1つ。

シングルでも…高いんじゃないかな。
なんだか申し訳ない…。


高校生の私と、社会人の斗真さん。
やっぱり、金銭感覚違うのかな。



「今回は、特別ね?」

「へ?」

「次からはたぶん、容赦なくラブホ連れてくから。」

「あ…。」



最初だから気を遣ってくれたんだ…。



「あ、ありがとうございます。」

「うん。」



斗真さんはニッコリと微笑んだ。


……さて、どうしたもんか。

右も左も分からない状態の私は、斗真さんが動くのを待つのみだった。
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