ブラックコーヒー
「そういう問題じゃあ…!」

「美由里。」



急に真剣な顔をして私を見つめるから、私は思わずすべての動きを止めてしまった。

な、何…?



「将来の夢は急いだって見つからないんだから、毎日を充実させて、その中で見つけていけばいいよ。」

「斗真…。」

「大学のこと、焦るのは分かるけど、まだ時間はあるんだから。とりあえず力をつけたらいいよ。」



ああ、もう。
私の完敗だ。

どうしていつもこうも核心をつくの。

私を安心させてくれるの。

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