ブラックコーヒー
「まあ、どんな職に就いたって、最終地点は俺だけどね♪」

「……。」



斗真があんまりにも楽しそうにそう言うもんだから、私は思わず言葉を失った。



「ん?」



そう楽しそうに私の顔を除き込んだ。

そんな斗真に私は溜め息を吐くと、諦めて微笑んだ。



「うん。ありがとう、斗真。」

「どういたしまして。ってことで、食べていい?」

「もう…。」



何も言えなくなってしまった私は、そっと斗真の首に腕を回した。



「斗真あああーー!」



とその瞬間、マンションのドアが叩かれた。
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