ブラックコーヒー
斗真を見ると眉間に皺が寄っていた。

斗真は元々怒らないから、少し怒ってるだけでも結構怒っているように見えてしまう。



「あー、なんか邪魔だったんじゃない?」

「邪魔って…!」

「邪魔だ一樹。」

「お前ら2人してさ、俺の扱い雑じゃね!?」

「別にいいんだよ、一樹だし。」

「そうそう、一樹さんだし。」



あの一件以来、私は一樹さんに対して敬語を使うのを止めた。

さすがにいろんな意味でこの呼び方だけは変えられなかったけど。



「それより、なんかあったの? 一樹さん。」

「そうなんだよ! 大変なんだよ、斗真!」

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