ブラックコーヒー
「なーんだ、全然ありじゃん。」



そう言った私に、斗真は大きく溜め息を吐いた。



「それよりさ、写真とかないの? 見たい、そのイケメン部長。」

「見る見る? これ、社員旅行のときの写真。」

「うわっ、普通にイケメン!! まだ斗真とかと同い年くらいに見える!」



本当にかっこいい!
この人と付き合ってもいいくらい!

そんな私たちを見ながら斗真が眉間に皺を寄せていた。



「この部長ね、結構苦労多かったみたいだよ。」

「そうなの?」

「早くにご両親亡くしたみたいでね。」

「へえー…。」
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