ブラックコーヒー
あえて触れなかった話題に触れてきた美由里。
薄々気付いてはいたけど、美由里が言うまで待とうと思っていた。



「へえ、どこ?」



落ち着け、俺。
平常心を保て。


この話題に触れなかったのは俺のためでもある。

大学進学ってことは、上京してもおかしくないわけで。そうしたら俺らは遠距離恋愛を強いられることになる。


ちなみに杏ちゃんとうっちーは上京組らしい。



「あのね!」



しかたがないと頭では分かっていても、それを認めたくないのが本音で。

だから…頼むから、遠くへいかないで。



「私、三輪大学にいくことにした!」

「三輪大学…?」
< 358 / 382 >

この作品をシェア

pagetop