ブラックコーヒー
俺は美由里の両頬を摘まんで言った。



「そういうのは普通、男が言うもんなの。」

「…そうなの?」



とキョトンとする美由里。

悪気がないのが1番質が悪い。



「少なくとも、俺は言いたかった。」

「えへ♪」



まったく、この子はこんな誤魔化し方をどこで覚えてきたんだろうか。

可愛い。その言葉に尽きる。



「そんな可愛く言ったってダメだけどね。」

「…へ?」

「今度美由里のご両親に挨拶行かなきゃ。」



ついでに言おうかな、『娘さんをください』って。




今日も変わらぬ愛を君に。

本日も溺愛注意報、発令中。



「美由里。」

「ほえ?」

「大好き。」

「へ…!?」


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