ブラックコーヒー
「なんでっ…!なんでっ!」

「え?」



その声は涙声だった。

…泣いてる? どうして…。



「なんで一樹さんはいつもそんなに優しいんですか!」

「…俺、優しくなんかないよ?」



二重人格らしいし。
女の子なら誰でもいいとか思ってるし。



「優しいですよ、いつだって…。今だって、邪魔したのに怒らないじゃないですか。」

「あー、別に誘われたからってだけだし、考え事してたらなんか萎えてきちゃってさ、丁度よかったよ。」



何必死に言い訳してんだ、俺。馬鹿だろ。



「…誰でもいいんですか?」
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