ブラックコーヒー
「美由里ちゃん、そろそろ服着な?」



シャワーを浴び終えた斗真さんがそう言いながら私の頭を撫でる。



「うん…。」



斗真さんは相変わらず私を“美由里ちゃん”と呼ぶ。

でも、行為のときだけは呼び捨てする。



「目、赤い気がする。」



と私の目に触れながら言う。

斗真さんの車の中、毎回決まって私の目の赤さを気にする。



「明日は休みだから大丈夫。」



そっと微笑んだ私。

最近は休みの日も呼び出される。
夕方限定だけど。


斗真さんの車に乗り込んだら最後、家の側まで送ってくれる。
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