ブラックコーヒー
本当は、斗真さんの負担を減らしたいんだ。


金額が高いと、斗真さんも暮らしに困るだろうし。

何より…求めてもらえなくなるのは嫌だ。



「女子高生って金遣い荒いイメージ。」

「そこまでじゃないです!」



それに…金額が高ければ高いほど、『これは援交なんだ』『お金の上に成り立つ関係なんだ』って言われてるみたいで、嫌なんだ。


私はただ…誰かに抱き締めて欲しくて。

お金が欲しい訳じゃない。



「じゃあ、ありがとうございました。」



そう言って車を降りようとした瞬間、右腕を捕まれた。
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