ブラックコーヒー
苦笑いしながら首を傾げると、一樹さんはそっと私の頭を撫でて言った。



「あんまり溜め込まないように、ね。」

「一樹さん…。」

「初めて会ったときにね、思ったんだよね。どうしてこんな子がって。」

「あはは…これでも一応真面目なんで。」

「分かる分かる、スカート丈とか!」



先生が厳しいからしょうがないんだもん…。



「頑張りすぎちゃダメだよ? 斗真にでも甘えて発散しな♪」



ニヤリと笑う一樹さんに私の顔は赤くなるばかりだった。

溜め込まないように…か。
杏にもよく言われるんだよね。
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