やわらかな夜
「ちょっと、早いって!

ねえ、おにーさん!」

後ろで彼女が何かを言って騒いでいるが、俺はそれを無視した。

「――えっ…ここ、おにーさんの家だよね?」

彼女が驚いたのも無理はなかった。

俺は、自分の家に彼女を連れてきていたのだから。

別にそこら辺にあるラブホでもよかったのに、何故か俺は彼女を自分の家に連れてきていた。

彼女の腕をひいたまま寝室へ向かった後、
「――きゃっ…!」

彼女をベッドに投げた。
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