やわらかな夜
「――ああっ…」

柔らかな肌に唇を触れたら、薄紅色の花が咲いた。

彼女の肌が白い分、その花の色はよく目立った。

「――んんっ、シュージ……ふうっ」

あかりの手が自分の口に行こうしたところを、
「――ダメだ」

俺は止めた。

何でと言うように、あかりが俺を見つめる。

「――声、聞きたいから」

そう言った俺に、
「――いやっ、イジワル…」

あかりは嫌だと言うように首を横に振った。

「結構」

俺は返事をすると、あかりの胸の先に自分の指を這わせた。

そのとたん、あかりの躰がピクンと震えた。

「――ひあっ…!」

そのまま胸の先を指で弄ぶと、あかりは躰を大きくそらした。
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