秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
俺は慌てて起き上がろうとした。


「え?あ、いてて…」


「お腹切ったんだから、しばらくは無理しちゃダメだよ。」


「そうだぞ、明日までは動いちゃダメだからな。」


「千葉に行ったんじゃないの?」


「ふふ、明日の朝パパが迎えに来ることになったの。

 だってこのままじゃ心配で、

 もぉ!たかちゃん最後まで心配かけるんだから。」



「ご、ごめん。」


「でも、良かった、最後にちゃんと会えて。


 今日はね、たかちゃんちに泊めてもらうから。」


「え?」


「家はもう入れないし、引っ越しちゃって何もないもの。

 たかちゃんのママがどうぞって、

 甘えちゃうことにしたの。」


「ちぇ、俺動けないのに」

「たかちゃんがいないから泊まれるんでしょ。

 いたら、問題になちゃう。」

くすくすと、笑う千葉は

もうすっかりいつもの千葉で。

ほっとした。

「そりゃあ、そうだ。」


「たかちゃんの部屋に泊めてもらうから♡」


「え!!それはちょっと!」

「ダメなの?」


「…やたら見るなよ色々。」


「あら、見られちゃ困るものでもあるの?」


「そりゃあ…」

「どうしようかなあ?」

「お~い」

「あはは、わかったわかった。」


「病人をからかうなよ。千葉って割といじめっ子?」


「ふふ、ごめ~ん。」



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