秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
道の途中
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世の中そんなに甘くない。
みんながみんな祝福してくれるはずもなく。
”なにやってんだ”
”ステージ私物化しやがって”
”リア充死ね!”
とか罵倒を浴びせられながら、
千葉の手を掴んで走った。
後ろではぼくのいないステージを
メンバー二人と前田さんが再開した。
おかげで、みんなの意識がまたステージへ戻って
ぼくらは喧騒の中を抜け出した。
会場の外に出ると、
ほっと息を付いた。
「た…たかちゃん…はぁはぁ…まって」
「あ、ごめん。」
荒い息を吐きながら、でも笑っているように見える。
「…はぁ、何やってんのよ…大丈夫なの?こんなことして。」
「どうかな?」
「ど、どうかなって?」
「大丈夫じゃない?前田さんいるし、
レディバグのファンはロリ系なヲタさん多いし、
俺無しでも問題ないんじゃない?」
「いたわよ、たかちゃんのファンだって
握手したいとかサインしたいとか言ってたもの…」
「でも、あれはホントの俺っじゃないし、
どっちにしろそんなんしないし、
それより…
来てて良かったあ。
あれで千葉いなっかったら俺立場ないし。」
呼吸が落ち着いた千葉は、
急にうつむいて、
「もぉ…」
って小さく言うと、
ギュッとおれに抱きついた。
そして
「あたしも好きだよ。」
そう耳元で囁く。
世の中そんなに甘くない。
みんながみんな祝福してくれるはずもなく。
”なにやってんだ”
”ステージ私物化しやがって”
”リア充死ね!”
とか罵倒を浴びせられながら、
千葉の手を掴んで走った。
後ろではぼくのいないステージを
メンバー二人と前田さんが再開した。
おかげで、みんなの意識がまたステージへ戻って
ぼくらは喧騒の中を抜け出した。
会場の外に出ると、
ほっと息を付いた。
「た…たかちゃん…はぁはぁ…まって」
「あ、ごめん。」
荒い息を吐きながら、でも笑っているように見える。
「…はぁ、何やってんのよ…大丈夫なの?こんなことして。」
「どうかな?」
「ど、どうかなって?」
「大丈夫じゃない?前田さんいるし、
レディバグのファンはロリ系なヲタさん多いし、
俺無しでも問題ないんじゃない?」
「いたわよ、たかちゃんのファンだって
握手したいとかサインしたいとか言ってたもの…」
「でも、あれはホントの俺っじゃないし、
どっちにしろそんなんしないし、
それより…
来てて良かったあ。
あれで千葉いなっかったら俺立場ないし。」
呼吸が落ち着いた千葉は、
急にうつむいて、
「もぉ…」
って小さく言うと、
ギュッとおれに抱きついた。
そして
「あたしも好きだよ。」
そう耳元で囁く。