秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
会場スタッフに、関係者証を見せて、


会場に戻る。


会場の方は人で、溢れていて、

僕がどう動こうと気にする様子はなく、難なく控え室にたどり着いた。

もう次のステージの人が入っていて、

ぼくの姿を見て、ああ、と苦笑していた。


「すみません。」


そう言いながら荷物を片付けていると、


「見てたよ。


 やるねえ若者。


 あんなふうに前田さんに迷惑かけて、

 いいと思ってる?」



「はあ、」



「はっきり言って目障りなんだよね。

 ちょっと演奏が上手いかもしれないけど、

 荒らしみたいな真似して欲しくないね。」



「荒らしって」



「君はこの世界でやるつもりないって言うかもしれないけど、

 みんな必死なんだよ。


 ネットなんて、

 みんなの関心をちょっと引けば一気に注目されて、

 でも、すぐ飽きられるかもしれないし。


 君は、なんとも思ってないかもしれないけど、

 話題になって、このあと君たちの画像は

 炎上するほど 書き込みと、視聴回数が上昇するだろうね。」

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