秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~

「だから~、俺と顧問の問題だから。

 俺がチャラチャラしてるって、顧問が感じてるってだけだから。」



ヒックヒックと空気を飲み込みながら、

一向に泣き止む気配なし。


「なあ、千葉、それで今日は?やるの?やらんの?」

慰め方も知らない自分に腹が立ったせいで、

ちょっと強い言い方をした。


千葉はびっくっとして、


「う…ん!ぐすっ

 やりたい…くすん

 あたし気になってるとこあって、…ひっく」

でも、自分で立て直して、

ガサガサとポケットを探し、

取り出したティッシュでチーンと鼻をかむ。

(おいおい)


「でも、もう音楽室は3年生が使うから使えない。」

涙声で言った。


「そっか。」

考えなしのぼく、

それじゃあ、ただ千葉を泣かせただけじゃん。


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