秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
あたしは、むぅっと顔をしかめると、

「ママ、『引っ越したくない』と言ったらここにずっといられるの?」


「それは、無理だけど。」


「だと思った。」


私たちは似たもの親子思ってることや感じることがよく似ている。

だから、隠し事はお互いしないことにしていた。

隠しても無駄だから。


「能勢くんいい子じゃない。

 っていうか、ちょっちゃんだって好きなんじゃなかった?

 確か、ずっと憧れてた子なんじゃなかったっけ?」


「もぉっ。教えるんじゃなかったよ。

 じゃあ、どうしたらよかったの?

 あたしたちまだ中2だよ、

 恋愛なんてどうしていいかわかんないのに、

 千葉に行くって決まってるのに、

 絶対に、遠距離とかって無理でしょ?」


ママはふうっとため息をついて、



「ばぁか!

 カッコつけていいことなんて何もないよ。

 命短し恋せよ乙女だよ

 中2だって恋してるんでしょ?

 それこそ、

 今から後悔する恋なんかして欲しくないなママは!」


ちょっとママ。

目がハートになってますよ。


女っていきものはいくつでも恋バナが好きなんだな。

もぉ

目を蘭蘭とさせながら私を見つめるママ。


「で?どうするの?」


「もぉ、ほっといて!!

 プライバシ-の侵害だってば!!」



私はしっぽをまいて退散した

恋バナは苦手

親とするってのはもっと無理でしょ。





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