秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
真っ赤になるぼくを見て、ニヤリと笑って、

「千葉ぁ!聞けよ!のせっちがさあっ------」

と大声を上げる。


「わああ、やめろって!」

友どちと話していた彼女が、

首をかしげてこっちに視線を向ける。


「昨日すごかったんだぜ、ブザービート!

 いやぁ、のせっちの活躍見せたかったなあ。」


「へえ?そうなんだあ。」


わらわらとみんなが集まって来た。


「そういやあ、男バス地区大会3位だって~

 凄いじゃん。」


「女バスは2位だけどね!」

「陸上はさあ…」


一気に昨日の地区大会の報告会になって、

ぼくはその輪からそっと抜け出した。


「あ…」

千葉と目があった。


「男バス、3位おめでとう。よかったね。」

「うん。ありがとう。」

千葉の柔らかい笑顔が、

自然とぼくを笑顔にする。


そうこうしてるうちに、

竹野内がまたやってきて、

ばんばんと、肩を叩いた。


「おっお??のせっち~

 部活先に言ってるからな!

 おじゃましました~」


何もかも見透かしてるぞっていう視線を残して、

軽く手を振り竹野内はアハハと笑って教室を出ていった。


「覚えてろよタケ!」

と、真っ赤になるぼく。


「竹野内くんていつもハイテンションね~。」

彼女はクスクスと笑った。


「あ、俺も部活行かなきゃ。」


ぼくもがたがたと準備を始めた。


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