秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
とはいえ、今のぼくはバスケに夢中、

練習もきついし、怪我もあったりだけど、


ドリブルのリズム

シュートをしたときのパチンと体中を弾ける感覚が

たまらなく好きだ。



「能勢ー!ぼんやりするな!シュートだ。」

コーチの声と同時に飛んできたボールをかろうじて受け止め、

体制を崩しつつ、右手でバックシュート。


ぱすんっ

軽い音と一緒に決まる音。


「ナイッシュ」

心の中でガッツポーズ。


「バカ能勢ー誰がバックシュートって言った、

 回り込んでレイアップだっていってんだろ!


 耳付いてんのか!!」


がなり声が体育館に響く

「すみません!」


ピー

タイマーから出る始まりの合図で、


再び回されるパスの音と


床を鳴らすバッシュの音が

再び僕の耳を潤していく。


「能勢!」


パスされたボールをキャッチし、ドリブル、シュート。


ザッ小気味いい音とともに再びブザーがなる


繰り返される厳しい練習も、この瞬間が

僕たちを夢中にさせるんだ







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