秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
「ピアノ聞かせて欲しい、コンクールの…」
たかちゃんのピアノは
伴奏で聴くよりきっと
演奏で聞いたらもっとずっとすごいんだろうなって、
前から思ってた。
以前、たかちゃん家のそばでこっそり聞いたことあったけど、
多分あの頃より格段に良くなってるはず。
「う~ん、じゃあちょっと行ってみる?」
「え??」
「こっち!」
たかちゃんは、私の手を引いて走り出した。
「ど、どこ行くの?」
「ピアノ弾けるとこ!」
ええ!!
きゃああ
どうしよう、こんな簡単に繋げじゃうものなの手って?
繋いだ手からドキドキ伝わらないかな?
たかちゃんはどうしてこんなに普通に手を繋げるんだろ、
あたしは恥ずかしくてたまらないよ。