秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
「よく考えて使いなさいよ。あまり度が過ぎたら取り上げるからね。」
「マジで?」
「1番に登録されてる番号は、母さんからのお詫び♡」
アドレスを開いてギョッとした。
『安土千葉』
「なんで?」
母さんはふふっと笑って、
「さて?なんででしょう?電話してみたら?」
「母さん!ありがとう!!」
ぼくは、貰ったばかりの携帯を握り締め、自分の部屋に駆け上がった。
「お父さんにも言ってやって!」
後ろから追いかけてきた声に、振り返って、
「父さん!ありがとう!」
と聞こえるように叫んだ。
我ながら現金だ。
アドレスのボタンをおして電話する。
ホントに千葉の番号なのか?
ドキドキしながら応答を待つ。