秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
第2音楽室は、旧校舎のはずれにある。
吹奏楽部の部室に使われていたが、今年から廃部になり、
誰も訪れることなくひっそりとしている。
「千葉ぁ わりい遅くなった。
基礎練だけはやれって先生が…」
ぼくが、教室に入った時彼女はぼんやりと窓の外を見ていた。
はっと、して目をそらすと、いつもの笑顔の戻って
ニッコリと笑う。
「大丈夫。無理言ってごめんね、悪いけど早速お願い。」
静かだった教室に僕の奏でるピアノと、
彼女の歌声が響く。
「ねえ、やっぱりここは変調する前フォルテで伸ばしたいの。
ピアノもそれに合わせてさ…ん?何?」
「千葉さあ、なんでそんな必死なの?
合唱コンクールなんてみんな結構適当だぞ、
あんまり必死だと空回るんじゃないか?」
「優勝したいじゃん。
せっかく指揮者にしてもらったしさ。
のせっち、実はね、
私、将来指揮者になりたいの
コンダクター。」
「え?そうなの?」
「うん。
本当は昔は、ピアニストとか、
ピアノの先生とかなりたいって思ってたのね。
でも、中学生になるときピアノやめちゃったのよね。
生意気にも、自分は上手いから、もう習う必要ないとか、
勝手に思い込んでたから。
のせっちのピアノは衝撃的だった。
ああ上には上がいるんだなって感じ?
こーんな小さい学校でそう感じるんだから、
外に出たらもっといるんだろうし。
だから、ピアニストは諦めちゃった。
もう、今考えると、ほんと図々しいよね。」
吹奏楽部の部室に使われていたが、今年から廃部になり、
誰も訪れることなくひっそりとしている。
「千葉ぁ わりい遅くなった。
基礎練だけはやれって先生が…」
ぼくが、教室に入った時彼女はぼんやりと窓の外を見ていた。
はっと、して目をそらすと、いつもの笑顔の戻って
ニッコリと笑う。
「大丈夫。無理言ってごめんね、悪いけど早速お願い。」
静かだった教室に僕の奏でるピアノと、
彼女の歌声が響く。
「ねえ、やっぱりここは変調する前フォルテで伸ばしたいの。
ピアノもそれに合わせてさ…ん?何?」
「千葉さあ、なんでそんな必死なの?
合唱コンクールなんてみんな結構適当だぞ、
あんまり必死だと空回るんじゃないか?」
「優勝したいじゃん。
せっかく指揮者にしてもらったしさ。
のせっち、実はね、
私、将来指揮者になりたいの
コンダクター。」
「え?そうなの?」
「うん。
本当は昔は、ピアニストとか、
ピアノの先生とかなりたいって思ってたのね。
でも、中学生になるときピアノやめちゃったのよね。
生意気にも、自分は上手いから、もう習う必要ないとか、
勝手に思い込んでたから。
のせっちのピアノは衝撃的だった。
ああ上には上がいるんだなって感じ?
こーんな小さい学校でそう感じるんだから、
外に出たらもっといるんだろうし。
だから、ピアニストは諦めちゃった。
もう、今考えると、ほんと図々しいよね。」