秘密だよ?~ピアノとバスケそして君~
たかちゃんに関しては、


憧れるというより、尊敬する気持ちみたいな気持ちで、


みんなが恋に恋しちゃうような軽いノリの恋愛とか


そういうのとは違うからって、


みんなのしている恋なんてくだらないって思ってた。


つくづく、上からの女だなあたし。


でも実際たかちゃんとこういうふうになってからは、


そんなあたしの考えこそくだらなかったって思う。


好きな気持ちに上も下もない。

そこにその人がいる。

それだけで涙が出るくらい嬉しいんだもの。


一番身近にいる横ちゃんが言うのなら、

あたしってば随分感じ悪かったのかもな。


「横ちゃん、あたし感じ悪かった?」


そういうあたしに、にやっと笑って


「やっと人間臭くなったんじゃないの優等生のちようさん?」


む~っとするあたしを、笑い飛ばして、


「完璧な人間なんてつまらないよ。


 あたしたちは発展途上だしね。


 前のちようも、今のちようもあたしは大好きだよ。」


ギュムッと抱きしめた。







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