星空の魔法
時計は23時を回っていた

明日は月曜日だから、誰もがみんな仕事があるはずなのに、飲み会は一向に終わる気配を見せなかった

『俺、帰るよ。何気にかなりキツい。あやはまだゆっくり飲んでなよ』

旦那がこっそり私に言った

『歩いて帰れる?』

『うん。すぐそこだし。みんなには上手く言っといて。着いたらメールする。先に寝てるから』

『わかった。気をつけてね』

旦那はトイレに行くと立ち上がって、そのまま静かに帰って行った

しばらくしてから、そこにいたお父さん達が、旦那がトイレから戻ってこない事に気付いて、不思議がっていた

『あ、ごめんね。旦那帰ったんだ。明日の仕事に差し支えるからって。あの人だいぶ酔っ払ってたから』

私が説明すると、みんながっかりしていた

やっぱり旦那の面白いキャラクターはみんなに好かれてるんだなーと実感する

それからも、しばらく野球談義に花を咲かせていた

私もだいぶお酒が進んでる

飲み過ぎないようにしなきゃな

旦那からのメールが届いた

“無事に着いたよ。ゆっくり飲んでこいよ。おやすみ”

“了解。ゆっくり寝てね。おやすみ”

すぐ近くの家だったから、そんなに時間もかからずに着いたんだ

私はゆっくり飲もう

まだそう思う余裕があった

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