お姫様の作り方
リンゴをたらふく食べれたら
雪のように白い肌、艶やかな黒髪、赤く染まる小さな唇。
優しくて穏やかな性格に、朗らかな歌声を響かせて。
…多分、華奢で食も細いんでしょう?
だってお姫様が大食いだなんて全然可愛くない、というかお姫様らしくない。
さて、そんな白い肌、黒髪、赤い唇を持つ可憐な少女は、誰もが知る有名な物語、『白雪姫』のお姫様だ。
「うちのシラユキヒメは本日も麗しく…。」
「やめてよ!あ、あたしはヒメじゃないってば!」
「そう言うなって。お母さんが白雪姫のように可憐な女の子になるようにってつけてくれた名前だろ?」
「…それはまぁ、そうだけど。」
「態度とか言葉づかいはさておき、見た目だけは白雪姫だよなー…。まさに現代版白雪姫。」
「嬉しくない!」
ぐぅーとなりそうなお腹をこっそりと押さえる。
ちなみに今、11時。次の授業まで残り5分。次の授業が終わればお昼だけど、あたしの胃はそこまでもってはくれない。
「ま、見た目につられて数々の男がコクりにやってくるって言うのに、なんで付き合わないわけ?」
「興味ないの!」
あたしは白星雪姫(シラホシユキ)、高校2年生。名前だけ見たら、完全に『白雪姫』だ。
おまけに見た目も黒髪だし(うちの学校は髪を染めるのが許されていない進学校だ)、ショートだし。自慢じゃないけれど、肌の色は比較的白い。
「ほーんと、雪姫って誰かと付き合ったことあるの?」
「あるけど…。今は本当に興味ない。」
そんなことより今は、
…とにかくこの空腹を満たしたい。
優しくて穏やかな性格に、朗らかな歌声を響かせて。
…多分、華奢で食も細いんでしょう?
だってお姫様が大食いだなんて全然可愛くない、というかお姫様らしくない。
さて、そんな白い肌、黒髪、赤い唇を持つ可憐な少女は、誰もが知る有名な物語、『白雪姫』のお姫様だ。
「うちのシラユキヒメは本日も麗しく…。」
「やめてよ!あ、あたしはヒメじゃないってば!」
「そう言うなって。お母さんが白雪姫のように可憐な女の子になるようにってつけてくれた名前だろ?」
「…それはまぁ、そうだけど。」
「態度とか言葉づかいはさておき、見た目だけは白雪姫だよなー…。まさに現代版白雪姫。」
「嬉しくない!」
ぐぅーとなりそうなお腹をこっそりと押さえる。
ちなみに今、11時。次の授業まで残り5分。次の授業が終わればお昼だけど、あたしの胃はそこまでもってはくれない。
「ま、見た目につられて数々の男がコクりにやってくるって言うのに、なんで付き合わないわけ?」
「興味ないの!」
あたしは白星雪姫(シラホシユキ)、高校2年生。名前だけ見たら、完全に『白雪姫』だ。
おまけに見た目も黒髪だし(うちの学校は髪を染めるのが許されていない進学校だ)、ショートだし。自慢じゃないけれど、肌の色は比較的白い。
「ほーんと、雪姫って誰かと付き合ったことあるの?」
「あるけど…。今は本当に興味ない。」
そんなことより今は、
…とにかくこの空腹を満たしたい。
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