お姫様の作り方
【優馬side】
「あ、すみません。ちょっといいですか?」
「も、もちろん!」
さっき誰かと誰かがぶつかる鈍い音がして、その後にカバンの中身だろう物が何個か落ちる音もした。
…そして、先輩方の足元に小さく光る、…〝何か〟。
それが何なのかを知りたくて、俺は先輩方の間をぬってその光の方へと進む。
そこにあったのは…
「…?」
これは…キーホルダー?なんだろう。アクセサリーではないと思うんだけど。
「さっきの子が落としたんじゃない?」
「でも誰か分かんない。」
「優馬くん、あたしたちが職員室に届け…。」
「あ、大丈夫ですよ。俺、届けられます。ってチャイム鳴りましたし、ほんと失礼します。」
「あ、優馬くん、またねー!」
「また喋ろうね!」
…内心、ちょっとうんざりしつつも適当に愛想を振りまいて、その場を後にする。本当は俺、真面目だから遅刻ギリギリに教室入るなんてことしたくないのに。…とか思いながら教室までの階段を上る。
教室のドアを開け、窓側の一番後ろの席に腰を下ろしてまずはカバンを置く。
そしてその後にゆっくり、右手を開いた。
「…靴?」
それは確かに靴の形をしたキーホルダー(仮)だった。
落とした人は多分ぶつかられた子だろうけど、…顔は分からない。
「どーすっかなぁ、これ。」
そんなことをぼんやりと呟きながら、俺は窓の外を眺めた。
「あ、すみません。ちょっといいですか?」
「も、もちろん!」
さっき誰かと誰かがぶつかる鈍い音がして、その後にカバンの中身だろう物が何個か落ちる音もした。
…そして、先輩方の足元に小さく光る、…〝何か〟。
それが何なのかを知りたくて、俺は先輩方の間をぬってその光の方へと進む。
そこにあったのは…
「…?」
これは…キーホルダー?なんだろう。アクセサリーではないと思うんだけど。
「さっきの子が落としたんじゃない?」
「でも誰か分かんない。」
「優馬くん、あたしたちが職員室に届け…。」
「あ、大丈夫ですよ。俺、届けられます。ってチャイム鳴りましたし、ほんと失礼します。」
「あ、優馬くん、またねー!」
「また喋ろうね!」
…内心、ちょっとうんざりしつつも適当に愛想を振りまいて、その場を後にする。本当は俺、真面目だから遅刻ギリギリに教室入るなんてことしたくないのに。…とか思いながら教室までの階段を上る。
教室のドアを開け、窓側の一番後ろの席に腰を下ろしてまずはカバンを置く。
そしてその後にゆっくり、右手を開いた。
「…靴?」
それは確かに靴の形をしたキーホルダー(仮)だった。
落とした人は多分ぶつかられた子だろうけど、…顔は分からない。
「どーすっかなぁ、これ。」
そんなことをぼんやりと呟きながら、俺は窓の外を眺めた。