お姫様の作り方
「…まず、顔。」
「当たり前でしょう?性別による差もあるわけだし。」
「そうじゃねぇよ。…その、なんつーか、お前、万人に好かれる顔してるじゃねーか。」
「…万人に好かれる顔なんてこの世にないわよ。」
「…言い方を変える。一般的に好かれる顔してるんだよ、お前。俺みたいに怖くねぇし。でかくもねぇし。」
「じゃああなたの言い分をまとめると、私は比較的人に好かれやすい容姿と体格を持ち、あなたは比較的苦手意識を持たれやすい容姿と体格を持って生まれたということね。」
「大体合ってる。」
「容姿と体格についてはほとんどもう生まれ持ったものだから変えることもできないし、譲ってあげることもできないけれど、あなたが私はさておき自分の容姿と体格にコンプレックスを抱いていることは分かったわ。
あと、さっき…えっと環境とかも言ってたかしら?」
彼は小さく頷いた。
「教室覗いた時、お前の周りはいつでも友達がいた。
お前の周りにはお前の良さを分かって、それで一緒にいてくれる奴がいる。」
「……。」
何をどう返せばいいのか、言葉に詰まってしまった。
…確かに私の周りに人はいるけれど、それは私を良く知っているからではない。でも、これを言葉にしてどう伝えることができる?
「お前と違って俺は人に好かれないタチだ。見た目的にもだし、あとよくケンカとかもするし、…要は俺のことを怖がってんだよ。で、評判も悪い。だから…人気者のお前と、こんな俺が話してるところとか見られたら、お前が何言われるか…とか。」
苦しそうに、それでも一言一言を丁寧に伝えようとしてくれる彼を見たら…
「ねぇ、私が前に言ったこと、ちゃんと覚えてる?」
私は彼の頬に手を伸ばした。彼がうなだれているからか、背伸びをしなくてもギリギリ届いた。
「当たり前でしょう?性別による差もあるわけだし。」
「そうじゃねぇよ。…その、なんつーか、お前、万人に好かれる顔してるじゃねーか。」
「…万人に好かれる顔なんてこの世にないわよ。」
「…言い方を変える。一般的に好かれる顔してるんだよ、お前。俺みたいに怖くねぇし。でかくもねぇし。」
「じゃああなたの言い分をまとめると、私は比較的人に好かれやすい容姿と体格を持ち、あなたは比較的苦手意識を持たれやすい容姿と体格を持って生まれたということね。」
「大体合ってる。」
「容姿と体格についてはほとんどもう生まれ持ったものだから変えることもできないし、譲ってあげることもできないけれど、あなたが私はさておき自分の容姿と体格にコンプレックスを抱いていることは分かったわ。
あと、さっき…えっと環境とかも言ってたかしら?」
彼は小さく頷いた。
「教室覗いた時、お前の周りはいつでも友達がいた。
お前の周りにはお前の良さを分かって、それで一緒にいてくれる奴がいる。」
「……。」
何をどう返せばいいのか、言葉に詰まってしまった。
…確かに私の周りに人はいるけれど、それは私を良く知っているからではない。でも、これを言葉にしてどう伝えることができる?
「お前と違って俺は人に好かれないタチだ。見た目的にもだし、あとよくケンカとかもするし、…要は俺のことを怖がってんだよ。で、評判も悪い。だから…人気者のお前と、こんな俺が話してるところとか見られたら、お前が何言われるか…とか。」
苦しそうに、それでも一言一言を丁寧に伝えようとしてくれる彼を見たら…
「ねぇ、私が前に言ったこと、ちゃんと覚えてる?」
私は彼の頬に手を伸ばした。彼がうなだれているからか、背伸びをしなくてもギリギリ届いた。