お姫様の作り方
* * *
「お邪魔します。」
「…お母さん、お仕事だからいないよ?」
「お兄さんは?」
「お兄ちゃんは大学でそのまんまバイト行くって。」
「じゃあ何?誰もいないわけ?」
「うん。いつもそうだよ?」
「…あっそ。」
無防備すぎる。…俺がそれなりに理性のあるやつで本当に良かったなと言ってやりたくなるが、そこも理性で我慢する。
「寝よー樹。」
「…ったく、お前、信用しすぎ。」
「え?何が?」
「だから、俺だって男なんだけど?」
「知ってるよ?」
「は?」
「知ってるよ、樹が男だってこと。でも樹だから大丈夫。」
「…な、んだよそれっ…。」
いきなりにこっと笑うなんて卑怯だ。しかも、そんなに絶対的に信用している様を見せつけてこられると、おちおち手も出せない。
「眠い…。」
「はいはい。寝るまで傍にいればいいんだろ。」
もうだめだ、このお姫様は。今は眠いことが頭の99%を占めてる。俺のことなんて1%も考えてないに決まってる。
「お邪魔します。」
「…お母さん、お仕事だからいないよ?」
「お兄さんは?」
「お兄ちゃんは大学でそのまんまバイト行くって。」
「じゃあ何?誰もいないわけ?」
「うん。いつもそうだよ?」
「…あっそ。」
無防備すぎる。…俺がそれなりに理性のあるやつで本当に良かったなと言ってやりたくなるが、そこも理性で我慢する。
「寝よー樹。」
「…ったく、お前、信用しすぎ。」
「え?何が?」
「だから、俺だって男なんだけど?」
「知ってるよ?」
「は?」
「知ってるよ、樹が男だってこと。でも樹だから大丈夫。」
「…な、んだよそれっ…。」
いきなりにこっと笑うなんて卑怯だ。しかも、そんなに絶対的に信用している様を見せつけてこられると、おちおち手も出せない。
「眠い…。」
「はいはい。寝るまで傍にいればいいんだろ。」
もうだめだ、このお姫様は。今は眠いことが頭の99%を占めてる。俺のことなんて1%も考えてないに決まってる。