Helloween Night【短】
「なっ、何でいるの……?」


「希咲を迎えに来たんだよ」


「早過ぎじゃん!」


隣で早苗が笑いを堪えている事に気付いて、ハッとした。


「早苗が言ったの?」


「ごめん、ごめん!こんな希咲、滅多に見れないからさ!」


店長の意向でハロウィンの日は動物に仮装する事になり、乃依さんが皆の仮装道具を選んだ。


色んな動物に扮した店員が、店内をうろついている。


店長は犬、早苗はネズミ、乃依さんは豹。


それぞれ耳や尻尾を着けただけだけど、ハッキリ言ってあたしのキャラじゃない。


「希咲は猫か〜」


凪兄は、猫耳と尻尾を着けているあたしを見ながらクッと笑った。


「凪兄のバカッ……!」





この後、凪は希咲に謝りながらも、密かに店長に頼んで猫用の仮装道具を貰ったのだった――。





             END.


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