やっぱ幼馴染?
【第五話】 柏木さん -樹-
うっわ…やっば…練習始まるやん。いや、もう始まってるか?
長澤さんに絶対怒られるわ…俺はそう思う。
あ、長澤さんっていうのは野球部のキャプテンの事だ。
フルネームは長澤和己(ながさわかずみ)っていうて頼りになるいい先輩。
「ねぇ、浅山くん?聞いてる?」
うおっ!!…そうやった…俺、告白されてるんやったわ。
「あっあぁ…聞いてるで?」
俺はちょっと動揺しながらそう呟く。
柏木は俺の顔を覗きこみながら問いかける。
「私ね、浅山くんがずっと好きだったの。ねぇ、浅山くんは?」
いや…『ねぇ、浅山くんは?』て聞かれても…俺、お前とほぼ初対面やしな。
そーいやー…こいつ、雅と同じクラスやなかったっけ?…そんな記憶がある。
そんな事考えてる場合やないわ。俺はキョドってしまう。
どういう反応を取って良いか本当に分からない。
「ま、いいや。答えはいつでもいいよ。待ってるから。」
柏木は瞳を伏せながら何故か誇らしげに言う。
そして続けた。
「…私、勝てればいいのよ。あの子に。」
栗色の長髪を風に揺らしながら。
あの子?…いや、誰やねん。
「まあ、いいや。じゃぁね。」
柏木は俺にひらひらと手を振って中庭から消えた。
あの子?誰だよあの子って。
何かすごい気になるんやけど…
その時、俺はハッと我に返る。
「マズイ!!練習がぁぁぁああああ!!」
俺はそう叫びながら中庭を後にした。
うっわ…やっば…練習始まるやん。いや、もう始まってるか?
長澤さんに絶対怒られるわ…俺はそう思う。
あ、長澤さんっていうのは野球部のキャプテンの事だ。
フルネームは長澤和己(ながさわかずみ)っていうて頼りになるいい先輩。
「ねぇ、浅山くん?聞いてる?」
うおっ!!…そうやった…俺、告白されてるんやったわ。
「あっあぁ…聞いてるで?」
俺はちょっと動揺しながらそう呟く。
柏木は俺の顔を覗きこみながら問いかける。
「私ね、浅山くんがずっと好きだったの。ねぇ、浅山くんは?」
いや…『ねぇ、浅山くんは?』て聞かれても…俺、お前とほぼ初対面やしな。
そーいやー…こいつ、雅と同じクラスやなかったっけ?…そんな記憶がある。
そんな事考えてる場合やないわ。俺はキョドってしまう。
どういう反応を取って良いか本当に分からない。
「ま、いいや。答えはいつでもいいよ。待ってるから。」
柏木は瞳を伏せながら何故か誇らしげに言う。
そして続けた。
「…私、勝てればいいのよ。あの子に。」
栗色の長髪を風に揺らしながら。
あの子?…いや、誰やねん。
「まあ、いいや。じゃぁね。」
柏木は俺にひらひらと手を振って中庭から消えた。
あの子?誰だよあの子って。
何かすごい気になるんやけど…
その時、俺はハッと我に返る。
「マズイ!!練習がぁぁぁああああ!!」
俺はそう叫びながら中庭を後にした。