ツンデレ★王子
「つーのは冗談で…」


ポキポキと指を鳴らす。


「よくも俺の女に触ってくれたな…」

「わ…わたしはなにも…」

「うっせぇんだよ!!」


そう言って先輩は足を振り上げ、男の急所と呼ばれるところを勢いよく蹴りとばした。


「あー…!」


おじさんが泣き叫ぶ中ちょうどバス停に止まる。


「一生もがいてな!」


先輩はあたしの腕を掴むと、バスをかけ降りた。

きっとおじさんはもう二度と痴漢をしないだろうと、あたしは密かに思うのだった。
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